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最近読んだ本

武蔵境教室

最近読んだ本の中で印象的だったものをご紹介致します。
武蔵野進学セミナー・武蔵境教室の沼尻です。

「がん~4000年の歴史」
ノンフィクションの中ではBest5に入るくらい面白かった。
癌という“病”の本質、 病原菌だったりウィルスだったりによる病のように、明確な発症要因があるものではないこと、つまり、癌の発症というのが“癌遺伝子”のスイッチがオンになることと同時に“癌抑制遺伝子”のスイッチがオフになることによるということを初めて知って、そりゃ「特効薬」なんてできっこないわなとのけぞるほどの驚きを与えてくれた。
たとえば、乳がんの癌遺伝子は現在わかっているだけで24種類あるのだけれど、ある患者はそのうちの10種がオンになっただけで発症したのに対し、他の患者は20種がオンになっていたのに発症していない、つまりは個人差が余りに大きすぎるということだ。
さらに加えて、がん細胞自体の特異性、無限増殖性=テロメアの活動抑制?、血管新生、播種能力、薬やホルモンなどへの抵抗性などを知ると、癌というのは“病”ではなくて、多細胞生物に誕生時から与えられている宿命としか思えない。
なぜなら、癌遺伝子のオン、癌抑制遺伝子のオフというのはいろいろな刺激(はっきりとそうであると判明しているのは煙草)によっておきるわけで、それには時間がかかる=長生きをすることによって起きるからだ。
つまりは多細胞生物の長寿抑制プログラミング的な何かではないかと、運命論的に考えさせられた一冊でした。

宮城谷昌光「湖底の城」
伍子胥 のエピソード、たとえば「死者に鞭打つ」とか「日暮れて道通し」などは知っていたが、細かいことを知らなかったので読んでみた。
 今、全7寒中5巻目なのでまだ上記エピソードは出て来ていないが、なにより宮城谷昌光の文体がつらい。
私ですら知らないような漢語をばしばし使ってくるので、老眼の私にはルビを見るために目を細める必要があり、昼間なら太陽光の十分な光があるためそれでもまだ見られるものの、夜になって蛍光灯の不十分な光量ではまともに見えないので苛つくこと多々ある。

北方作品と比較して、戦闘シーンも盛り上がりに欠けるような気がする。

読書の秋、みなさんもぜひ素敵な読書生活を送って下さい。

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