カンボジアの学校
先日、某テレビ番組を何気なく見ていたら、10年前にその番組の企画でできた「カンボジアの学校のその後」について放映されていました。
10年前、その番組では、「世界中に学校が不足している。その数は何万とも何十万ともいわれている。そんななか、たかが1個の学校をつくったところで何も変わらない。単なる自己満足だ。でも、それでもないよりは1つでも作ったほうがいいだろう。」という当時の番組司会者の呼びかけで、いろんなアーティストから絵を集めてその絵をオークションにかけ、そこから得られたお金でカンボジアに学校を建てるというプロジェクトです。
10年前の当時も、その番組を見て感動していたことを覚えていますが、それから10年。カンボジアでできた学校で学んだ彼らは一体どんな「その後」を送っていたのだろう。
とても興味深く、その番組の続編に食い入るように見入ってしまいました。
10年後も校舎はとてもきれいに扱われ、生徒もその学校を支えるスタッフも増え、さらにはその学校があるからと、学校の枠を超え村全体が活性化している様子が映っていました。また、10年前に学んでいた子たちの同窓会のシーンもあり、みな嬉しそうに10年を振り返っていたのが印象的でした。
カンボジアにおいて、学校で学べるということが彼らにとってどれだけ幸せなことか、日本人である私たちには想像しても、なかなか計り知れないものがあるのかもしれません。
彼らは、学べるということに心から感謝し、学ぶことで自分の可能性が広がることを直に感じ取っているのだと思います。
2030年代、いよいよ次の産業革命「シンギュラリティ」が訪れます。いまある60%から80%の職業がなくなるといわれているなか、私たちは一体何に備え、何を学んでいかなくてはならないのか、カンボジアの学校に通う屈託のない笑顔、純粋に勉学に励んでいる子たちの映像から逆に教えられることは決して少なくないと感じました。
・・また、生徒とともに悩み、一緒に学んでいけるこの環境にももっと感謝しないといけないなぁと思います。
稲実