小さい”守護神”
こんばんは、みなさん。
武蔵野進学セミナー武蔵境教室の打江です。
『カナチョロのミイラがいてね。』
これは、先日のゴールデンウイークで帰省中
心に残った言葉(出来事)の一つです。
その日、庭仕事を終え家に入ってきた母が、
そう言いました。
どうやら打江家の庭先には
数十年住み続けている『カナチョロ』がいて、
いつも決まった植木鉢(煉瓦)の下から
チョロチョロ、ちょろちょろ
出入りしているらしいのです。
父の話によると
この『カナチョロ一家』は
約30年前から打江家と共に過ごし、
父はたびたびそれを観察していたそうです。
それがあまりに身近なことだったため、
これまでとりわけこのことを話題に出すことはなかったのだとか。
母も祖母も、こんなに長い歴史があったことは知る由もなく、
『カナチョロ』がここ最近になって特に頻繁に登場したり
車庫の端っこに『カナチョロのミイラ』がいたりしたことに
たいへん驚き、
それはそれはゴールデンウイーク中の
我が家の話題の中心となりました。
『カナチョロのミイラ』
庭の片隅に小さな穴を掘って”埋葬”し
「これからも打江家をお守りください。」
そう心の中で祈りながら天国へ送ったそうですが、、、
だれよりも驚いたのは、この私。
もともと私は『カナチョロ』が苦手で
(※『カナチョロ』:「カナヘビ」「トカゲ』の愛称の一つです。)
突然出くわした際には「ひゃー!」と声を上げてしまうほど。
『カナチョロ』さん、できれば遠くにいてょ、、、
彼らは私にとって、そのような存在でした。
ところが今回、
我が家のエピソードがきっかけで
とても愛おしい存在に思えてきました。
30年以上といえば、
『カナチョロ』の寿命を考えても
何代目になるのでしょうか。
親子代々・・・孫、ひ孫、を残して
雨風嵐、天敵などの危機を乗り越えながら
生き延びてきたに違いありません。
「戸の陰」に潜むことから
「戸陰(トカゲ)」と名付けられた説もあるように
このシャイで謙虚な生き物は
人目を忍んでひっそり暮らし
大事に大事に命をつないできたことでしょう。
その課程で
この『カナチョロ家族』は
私の幼い頃の成長を見守っていてくれたかもしれません。
『カナチョロのミイラがいてね。』
まるで『カナチョロ』が『守り神』のようだと
”彼ら”の住みかを大切にしていこうと決めました。
私たちをあたたかく見守ってくれるのは、
身近な『人』
だけではないのかもしれませんね。
それではごきげんよう。