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漫画の勧め

武蔵境教室

読んだ本の感想を書くことは多いので、今日は漫画にしてみました。
武蔵野進学セミナー・武蔵境教室の沼尻です。

エンタメとしての漫画はもちろん面白いですね。
ワンピース最高です。
しかし、今回は蘊蓄漫画に絞って紹介しましょう。
私が言う「蘊蓄漫画」とは、漫画のストーリーの中に多くの知識が織り込まれているものをさします。
以下、いくつか例を挙げてみましょう。

まぁ嫌いな人はあまりいないでしょうが、御多分に洩れず私も美味しいものを食べるのが好きです。
しかも、口幅ったいようですが、食材、料理法などの知識は普通の人よりは多いと思います。
TVやネットからも情報を得ていますが、その基本になっているのが「美味しんぼ」という漫画です。
原作者の政治的なオピニオンは鼻につきますが、この漫画から得た知識はとても大きくて、実際に食べた後で知識と経験が繋がった感覚こそが私の「食」に対する考え方の立脚点になっているわけです。
その他にも、「ザ・シェフ」「ラーメン大好き小泉さん」「食戟のソーマ」などなど、好んで読むものはたくさんあり、それぞれからいろいろな知識を得ています。

私は昔、外科医になりたいと思っていました。
きっかけになったのが、手塚治虫の「ブラックジャック」です。
ヒューマンなドラマにも感銘を受けましたが、それ以上に外科医の知識・技術に驚嘆したことが大きかったのだと思います。
私の医学的な知識のほとんどは漫画から得たもので、普通の人の知識を遙かに凌駕している自負があります。
「医龍」「Drコトー」「コウノドリ」「ブラックジャックによろしく」などはドラマにもなったのでご存じの方は多いかと思いますが、ドラマの場合、当然のことながら医学的知識の開示は皆無もしくはおざなりなものですが、漫画ではかなり詳しくなされています。
好きこそものの上手なれと言いますが、興味を持って読んでいるおかげでかなり詳しくなりました。
たとえば昔の話ですが、業務始めに同僚がスポーツの最中に呼吸が苦しくなって帰ってきた…という話をしていたので、いろいろと聞いたところ、漫画によく出てくるシチュエーションに酷似していたため、「肺気胸かもしれないから病院行った方がいいよ」とアドバイスしました。
彼は、すぐにタクシーで救急病院にいって診察を受けたところ、まさにその通りだった…なんてこともありました。

私はサッカーというスポーツの面白さが今ひとつわからないのですが、選手やチームの名前、戦術名などは“知って”います。
たとえば、グアルディオラのバルサにおけるポゼッションサッカー、インテンシティを提唱したレナート・バルディなどなど…それがどういうものかはあまりわかりませんが、“知って”はいます。
当然のことながら、私の好むサッカー漫画はSF的プレーが繰り広げられる「キャプテン翼」的なものではなくて、女子高生が本当にこんな戦術を使いこなせるのか?という疑問はさておいて、よりリアル(と私には感じられる)「私のクラマー」であったり「フットボールネーション」であったりするわけです。
まぁ後者は蘊蓄好きの私でも厳しく感じられた9巻だったかな?キーパー蘊蓄なんてのもありますが、最近話題になっている「浮き足」にいち早く注目しているのは驚きでした。

他にも、神話関連、体操競技なども漫画の影響を強く受けていますが、ここで注意しなければいけないのは、こういった蘊蓄は“事実”ではない可能性があるということです。
作者もしくは原作者の主観によるバイアスや、まだ未検証のものなどがあるので、“事実”として提示することは危険なのです。
とはいえ、ある分野に興味を持つきっかけとして漫画はとても有効だと思いますし、気に入った漫画を繰り返し読むことでその蘊蓄が自分の知識となり、いつの日か経験と結びつくと自分のアイデンティティを形成する一つのよすがともなり得るのではないかと思います。

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