都立入試分析~社会
武蔵野進学セミナー・武蔵境教室の沼尻です。
先日、都立入試が終わりました。
問題が公表されて解いたところ、英語・社会が難化したのではないかという感想が複数の講師から上がりました。
社会科教科主任の私から、社会の問題分析を書こうと思います。
大問1 まあいつもの感じですか。
当教室の生徒たちは全員が全問正解でした。
武蔵小金井教室の石動先生からは、「大問1の問2はネタ切れ感満載でしたね(苦笑)」という感想がありました。
大問2 難化
問1
時差+雨温図のコンビネーションで、まぁ御約束のところなのですが、~30分かつ日付をまたぐという計算をできるのか?という不安があります。そこさえクリアできれば正解できるはず。
実際、間違えたのは1名だけでした。
問2 難問
これは無理だと思います。
まず、エの選択肢「乾燥帯」からXにするでしょう。
本当は、「山岳地域に居住する国民」からW。
他の選択肢も絞るためのキーワードが与えられておらず厳しいですね。
問3 難問
今まで都立ではカンボジアが解答になる問題は出されたことがありませんでした。
したがって、フィリピン・マレーシア・インドネシア・タイ・シンガポール、おまけにベトナム程度しか授業では扱っておらず、当教室からの正解者は「イとエの2択で最後は勘」と言っていました。
大問3 いつも通り
ただし、問2の正解率が50%を割ってしまいました。
西陣織=京都はすぐに分かったようですが、Ⅰの表を選べていませんでした。
問3の記述は簡単でしたね。
当教室の生徒はほとんどが正解でした。
大問4 いつも通り
あれだけ教えてきたのに…という思いをいつもするのが歴史です。
今年もありました。
朱印船=江戸の初期、日本町=東南アジア特にタイ
にもかかわらず「アユタヤだからフィリピンにしちゃったよ~」という生徒がいて、その「だから」ってどういう意味だよと突っ込んでしまいました。
大問5 ちょい難しいかも
問1
東京都教育委員会の模範解答って変じゃない?というのが私の最初の感想でした。
「消費者物価指数は70年は60年の1.7倍くらいだが、月間現金給与額は70年は60年の3.5倍くらいまで上がった結果、生活が豊かになった。」
という基本解答にしましたが…なぜああいう形式になるんだろう?
問2
「被服及び履物費は約13,000円台」ってことは、消費支出の4%くらいという計算ができれば即答なんだけど、絶望的に計算の力のない生徒にはそれができないんだろうなぁ…ってことで「ちょい難しい」の根拠の1つはこれです。
問3
法人税を見つけさせる問題で、バブル後に低くてその後上昇していると考えればできるんだけど…
当教室の生徒たちは、問2・3ともに全員正解でしたが、上記の理由で落とすかもしれません。
大問6 いつも通り
ということで、全体的に見ると昨年よりは難化していると思います。
私の平均点予測は53点としますが、後々、社会科の部会ですりあわせてムサシンとしてほ統一見解を発表することができるでしょう。