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メンジャイフ

新川教室

こんにちは。武蔵野進学セミナー新川教室の吉田です。

小説や映画などの作品を鑑賞したとき、

単純に面白ければそれで満足ですが、

物語そのものがさして目覚ましいものでなくても、

たった一言、心に響くフレーズがあったなら、

ああ観て良かったなあ、と思うものです。

少なくとも、僕はそうです。

先日、西川美和監督の『永い言い訳』を観ました。

西川監督の作品を観るのは初めてでしたが、

現代日本映画界の良心、是枝裕和監督のお弟子さんということで、少なからず期待していました。

物語のテーマは、あくまで僕の解釈ですが、

「最低な自分とどう向き合って生きていくか」

でした。

『永い言い訳』というタイトルに象徴されるように、

人は最低な自分に対して、永遠に言い訳をし続ける。

耳に痛い、というより、胸に痛いテーマです。

そんな作品の中で、こんな台詞がありました。

「子育てって、免罪符じゃないですか」

ーー最低な自分への。

うーん、これはキマシタね。

グサッと突き刺さりましたよ、胸に。

僕に子供はいませんが、

子供みたいな生徒の面倒をみるのが仕事です。

生きていれば人間、ふと、

自分は生きている価値があるのだろうか?

なんてセンチメンタルになっちゃう時がありますよね。

でも、仕事を通じて、未来を担う若者たちの役に

少しは立っているのだと思うと、

こんな自分にも多少なりとも価値があるかもなあ、

と信じることができるのです。

子育ては免罪符。

教育に携わる仕事をしていると、

子供たちを助けてやっているような気がしますが、

その実、彼らに救われているのは、

僕たち教える側の人間だったりするのです。

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