こくごのべんきょう
こんにちは、新川教室の大東です。
気付けばあとひと月ほどで夏休みに突入という時期になってきましたね。
日に日に時が経つのが早くなってきているように感じます(一歩ずつおじさんに近づいていますね…)。
このままでは夏休みも気が付けば終わっていそうで怖いですよね、そう、怖いんです。
そこで、この夏休みにお子様が勉強していないようで勉強ができる夢のような方法をお教えいたします。
その方法とはズバリ、「ジブリ映画を見ましょう」ということです。
※ ジブリの回し者とかではありません。
ジブリ映画は物語の内容もですが、その絵も非常に魅力的かと思います。
ジブリをはじめとする映像作品、特にアニメ映画の作品には、映し出されるすべてに製作者の意図が入り込むのです。
例えば、老婆が泣いているときに「わざわざ」雨を降らせたり、いたいけな女の子が二人「わざわざ」夜の真っ暗な森の中、それも雨が降る中で、お父さんが帰ってくるのをずっと待っていたりというように、「わざわざ」描かれているものがたくさんというよりむしろほとんどです。
こうしたアニメ作品には、たまたま映り込んでしまったということが発生することはありません。全て製作者の都合で生み出される世界に他ならないのです。
ということは、上に挙げたような「雨」や「暗闇」などは製作者が何かを表現したいがために描いたものであるとも言えます。
こうしたものを情景描写と言いますよね。
情景描写とは、描き出された周囲の状況や景色、明るさなどが登場人物の心情を表すというものです。
例えば、泣きたくなるくらいに悲しい気持ちを抱えていれば、雨が降りますし、良いことがあれば晴れてくるのです。また、周りが明るくなれば明るい気持ちに、暗くなれば暗い気持ちになるということもあります。
つまり、「心情=周囲」ということですね。
ここまでで、私がジブリ映画を見ようと申し上げました理由がお分かりいただけるかと思います。
そうです、ジブリ映画を見て、人物の心情を考えてみようということです。
そして、ジブリ映画はそうした情景描写などが分かりやすく、考えれば考えるほどその物語に深みが増すはずです。
例に1つしてみましょう。
『となりのトトロ』のポスターで考えてみましょう。
シーンとしては、雨が降ってきたが、お父さんは傘を持たずに仕事へ行ってしまったため、傘を持って、森の中にある最寄りのバス停へ行き、そこでお父さんが帰ってくるのを待つ、そんな状況です。
明るさは夜の森の中ですから、周りは真っ暗です。ということは当然、女の子も暗い気持ち、さしずめ、お父さんが帰って来ないがゆえの不安や寂しさでしょう。
バスの明かりに照らされているところを見ると、お父さんが帰ってきたかもしれないという期待があるとも言えるでしょう。お父さんが帰って来ず、バスが去ってしまうとまた真っ暗(負の気持ち)になりますからね。
また天気は雨ですから、泣き出してしまいたいくらいの気持ちかもしれませんね。
つまり、このときの女の子の気持ちは、お父さんがなかなか帰って来ず不安と寂しさがあるが、それと同時に帰ってきたかしれないという期待もあると言えそうですね。
こういう風に作品を鑑賞しますと、新たな視点から見ることができて面白いかもしれません。
ですので、「夏はジブリ」ではありませんが、お子様と一緒に作品を鑑賞し、話してみるといいかもしれないですね。
では、また。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
今月のクイズですが、濁点を言い換えてみるといいかもしれないですね。
ちなみに半濁点にしても「てん」と「まる」の分だけ答えが変わるくらいです。