象牙の塔に住まう
象牙の塔とは、
「芸術至上主義の人々が俗世間を離れて楽しむ静寂・孤高の境地。また、現実から逃避するような学者の生活や、大学の研究室などの閉鎖社会。フランスの文芸評論家サント=ブーブがビニーの態度を評した言葉で、厨川白村(くりやがわはくそん)がこれを紹介した。」とコトバンクに端的な説明がありました。
昨年まで、月曜日は2時から授業が始まって、途中1時間だけ空きがあってあとはずっと授業…のような日々を過ごしていました。
ところが今年は、武蔵境でも武蔵小金井でもあまり授業を担当していません。
したがって、やることといえば、
・今年の受験はどうだったのか学校ごとに分析してみる
・武蔵小金井教室近隣の中学校の定期テストの問題を分析してみる
・ここ数年、偏差値60以上の高校しかふれていなかった過去問に目を向ける
など、一人でPCに向かいながら思考に耽りキーボードを叩くこととなります。
もちろん、私ごときが「象牙の塔の住人」を自称できるはずもなく、上記引用でいうと「現実から逃避するような」日々をアイロニックに表現してみたわけです。
もともと私は問題を解いたり作ったり、あるいは中学入試・高校入試の動向を探ったりするのは好きでした。
私たちが必要とする知識は毎年新しくなっていきます。
たとえば中学入試では、説明会の評判から始まって模試の受験者動向、校舎の建て替え移転などによって毎年偏差値が変わりますし、国語で出題される文章の流行なんかもありますから、知識の更新は必須なのです。
まだ経験の浅い頃にこれらの必要性を身に染みて思い知った私には、毎年の恒例だったものが教室をあずかるようになって生きてきたって感じでしょうか。
だから現状はとても居心地がいいのですが、困ったことにそれ以上に私は授業をするのが好きなんですね。
人間、ないものねだりになりがちなんでしょうけれど、まさにそれを体現しているこの二週間でした。