事始(ことはじめ)
あけましておめでとうございます。
武蔵野進学セミナーの石動です。
事始と聞いて頭に浮かぶのは『蘭学事始』。
日本史履修者ならみんなお馴染みの杉田玄白による回顧録ですね。
オランダの医学書『ターヘル・アナトミア』を翻訳した『解体新書』は中学でも勉強します。
「神経」とか「軟骨」とか現在でも使われている言葉がどうやって生み出されたのか、
その苦労話が語られているのが『蘭学事始』。
前野良沢や中川淳庵、小田野直武とあーでもないこーでもないって言いながら、
日本の医学と蘭学を大きく発展させたんですね。
中川「なんか腸って色んな種類あるんすね」
前野「ここは指が十二本分の長さって書いてありますぞ」
小田野「でも実際の長さと比べると指十二本分より長くないですか?」
杉田「前野さんの翻訳通り十二指腸って名前でよくね?」
上記やりとりは私の勝手な妄想です。。。
十二指腸も杉田たちが考えたようですが。
三年半もの歳月をかけて四十を超えたおじさん達が『解体新書』を完成させるわけですが、
訳の分からない専門書とそれだけの時間をかけて格闘する熱意に頭が下がります。
時は変わって2024年1月3日。
「朝9時から塾開けてください!!」
年末にそう言って自習に来ることを約束した生徒が一人黙々と勉強しています。
暖房はつけてますよ。。。
プロバスケットボールプレイヤーの田臥勇太選手が昔のインタビューで
好きな言葉を話していました。
「Never too late」
始めるのに遅すぎるなんてことはない。
オランダ人の化け物と呼ばれた前野良沢がオランダ語を学び始めたのは40代後半。
一念発起。
思い立ったが吉日。
もうはまだなり、まだはもうなり。
新年は思いを新たにするのにちょうどよいですね。
やりましょ、今から事始。