敵に塩②
こんにちは
麻生です。
去年から引っ張っておりますが、
「敵に塩を送る」って諺の話のつづき・・・2回目。
信玄が生涯最大の大ピンチってところから・・・。
何が大ピンチかっていうと・・・塩が領地にはいってこなくなったんです。
信玄の領地は甲斐といって、今の山梨県や長野県です。
そうです。海がないんです。
だから、太平洋側の地域から運び込んでいたのですが、
戦国時代です。そこの地域の大名と争いになり、塩の流れをストップされてしまったのです。
賢い信玄にしては、うかつでした。
対策をとっておくべきでしたが、後の祭りです。
え~、塩なんてなくても、ご飯の味付けに困るぐらいのものでしょ!って、
とんでもない!
塩は、とりすぎると高血圧になり、いろいろな病気のもとになりますが、
まったくとらないとなると、命にかかわるのです。
生きていくのに必要不可欠なものなのです。
実際、しばらくすると、領民がどんどん命を落としていきました。
町や村に、死人がどんどんでてきたのです。
大名の仕事はいくさばかりではありません。
領民を守ることも大切な仕事です。
そうしないと、年貢・・・武士のお給料みたいなものですが、
はいってこなくなる・・・。
まあ、わかりやすくいえば、領地がどんどん貧乏になるってことなんです。
そうしたら、いくさどころではない。
どんどん力がおとろえていき、そのうち他の大名に乗っ取られてしまうでしょう。
だったら、日本海側から運び込めばいいじゃん!
そうはいきません。
日本海側は、謙信の領地です。
だから、わざわざ遠い太平洋側から運んできていたのです。
どうしよう・・・。
さすがの信玄も困り果ててしまいました。
そのピンチを救ったのが、
他ならぬ謙信です。
周りの大名たちは、
「しめしめ信玄め!
このままどんどんおとろえてしまえ!
そうしたら、俺が乗り込んでいって、ボッコボコにやっつけて、
領地奪ってやるからな~!」
ってなもんです。
それがあたりまえなのです。
なのに謙信は違いました。
ちゃんと普通にお金はもらいましたが、信玄に塩を送り届けてやったのです。
まだお金は十分にありましたから、信玄たちは大喜び。
これで大ピンチを乗り切ることができたのでした。
このままほっとけば、信玄を打ち取るチャンスが来たかもしれないのに・・・。
なぜ、そんなことをしたのかって・・・。
謙信からすれば、
「そりゃあ戦国の世だから、相手を打ち負かすのはいいよ。
でも、やり方ってもんがあるだろう。
武士なら、武士らしくいくさで倒せよ!
そんな
塩を止めるなんて姑息なやり方で、何の罪もない領民たちまで困らせて・・・命まで奪って・・・
卑怯なんだよ!」
ですって。
やはり、謙信ってかっこよくないですか?
ずいぶん、長くなってしまったので、今日はこれくらいにしておきますが、
また来週、もう一回、この話をしようと思います。
もう少しネタあるんで・・・。
ではまた。