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ネ。

新川教室

こんにちは。

新川教室の𠮷田です。

 

『チ。』を5巻まで読みました。

ビッグコミックスピリッツで連載中の、地動説をめぐるお話です。

昨年の春頃、沼尻先生から「最近の面白いマンガ」として紹介して頂いたものの、

なかなか手を出せずにいたのですが、

2021年も年の瀬というころになって、

ようやく読み進めることができたのです。

 

そして読んでみると、これがまあ、面白い!

物語は、歴史的な記述ですから、

壮大な大河ドラマのような構成にも見えますが、

ちょっと見方を変えると、

ガチンコの思想バトル!

のように見えてきます。

 

すなわち──

天動説 VS 地動説!

宗教 VS 科学!

信仰 VS 観測!

聖書 VS データ!

欲求 VS 理性!

これらを集約すれば、畢竟、

主観 VS 客観!!

の壮絶なせめぎ合いこそが、主題として立ち上がってきます。

 

地動説といえばコペルニクスですが、

カントが大陸合理論とイギリス経験論を見事に折衷し、

主観と客観の位置づけ(はたらき)を逆転させたことが

“コペルニクス的転回“と称されたのも、

まさに正鵠を射た表現だったと頷けます。

 

さて、この『チ。』ですが、

ちょっと変わったタイトルですよね?

まあ地動説の「チ」なんだろうけど、

それならそのまま「地」でもよさそうなものなのに……

と思っていた矢先、

やはりそんな単純なことではなく、

ちゃんと含みを持たせたタイトルであることが、後々わかるのです。

「チ」とは、「地」であり、

「知」であり、

「血」でもあると。

うーん、深い!

そのうちきっと「チ」が、

「智」となり、「治」となり、

ついには「痴」となるでしょう。

(𠮷田予想です。当たったら誰か何かください)

 

余談ですが、

含みのあるタイトルといえば、

最近読み返している、

『うしおととら』。

90年代にヒットした、妖怪退治マンガです。

少し珍しい「潮」という名の少年と、

その少年によって「とら」と名づけられた大妖怪。

この異色コンビが、数々の難敵を倒していくのですが、

この2人の呼び名を、略して “うしとら” 。

連載当時、コミックスを貪り読んでいたくせに、

その意味を深く考えたことがありませんでした。

しかし、今思えば、“うしとら” なんて、

そんなの、邪悪な鬼が出て来たり、帰って行ったりする

「鬼門」

=妖怪の出入り口

=北東の方角

=「丑寅」

に決まっているじゃないですか。

なんで当時は、そんな明快な含みが理解できなかったんですかネ?

まあ、当時まったくピンと来なかったものが、

年を経て驚くほどあっさりと腑に落ちる、

という経験は誰しも1度や2度はありますよネ?

 

「ネ。」

というタイトルのマンガがもしあったら、

どんなテーマのお話になるでしょうか。

「根」であったり、

「寝」であったり、

「音」であったり、

「値」であったり……

これらから帰納法的に導かれる主題とは?

うーん、、、

ここに無理やり「子」を加えて、

シューベルトの歌曲『鼠捕りの男』をめぐって描かれる、

クラシック音楽の本質を問う物語──

なーんていうのはいかがでしょう?

 

これにて「子、丑、寅」がそろい踏み。

お干支がよろしいようで。

 

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