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記憶と記録

新川教室

こんにちは、大東です。

気づけばもう7月。夏休みが始まりますね。

最近はまたコロナの感染確認者が増加しておりますが、
皆様はこの夏どこかに出かけられるご予定はありますか。
私は全く何も考えておりませんが…。

実は学生時代には夏によく一人旅をしていたんです。
様々な場所を巡りましたが、一番良かったと思えるのは、広島の尾道です。

私は急な坂道があれば上りたくなりますし、細い路地があればふらっと行きたくなる性分なので、尾道の街がそういう性に合っていたのでしょうが、尾道が良かったと思えるのはほとんど写真を撮らなかったからでしょう。

始めて尾道に行ったのは高校1年生の夏でした。その際は小さなデジカメを1つ持っていたはずですが、あの急な坂と階段の連続、おまけに夏の猛暑で写真を撮るどころではありませんでした。

でも、それがかえって良かったのでした。

細部まで覚えていない。ぼやっとした記憶でしか残っていない初めての港町、高台からの眺め、磯の香り、夏の音。

これらの記憶には余計なものはなく、現実よりも何倍も美しいものとして今も感じられるのです。

もし、当時尾道の風景を写真や映像に残していたらと思うとぞっとします。
なんせ下手をすれば、道端でくつろぐ猫の後ろに、酔いつぶれて倒れたおじさんが写っているかもしれませんからね。

兎に角、記憶は不要なものを排除し、美化され、また行きたいと思わせてくれるため、初めて尾道を訪れてから10年近く経ちますが、未だに尾道が良かったと思えるのでしょう。

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