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ボナペティ♪

吉祥寺本校

こんにちは。
武蔵野進学セミナー吉祥寺教室の打江です。

みなさんは「迷子」になったご経験はありますか。
私はまだ色々なことを説明できない幼い年頃、
地元のスーパーマーケットから「迷子」になりました。
その日は祖母と叔母のあとについていたわけですが、
何を考えたか突然一人で外に出て「迷子」になりました。
このようなことがあったときのために、
自分の名前と家の電話番号だけは言えるようにと、
母から徹底的に教え込まれていたおかげで、
少し離れたところの小さな八百屋さんで
何とか無事にそれらを伝えることができたようです。
スーパーマーケットのすぐ裏には大きな川が流れておりましたので、
私が見つかるまでの数時間、家族は、
(私が)川に落ちて流されたのではないか、と、心底心配していたそうです。

さて、以前ブログで私の初めてのアルバイトについてお話ししました。
その後、大学生時代に経験した強烈な印象に残る短期アルバイトがあります。
★スーパーマーケットでの試食販売★
お茶の水のあるビルの一室で受けた、バッサバッサ目の前で落とされていく面接、
合格?からの~理由は不明、初対面同士の”円陣”とかけ声、
”ブートキャンプ”のような修行(ロールプレイング研修)←ここまでが面接の一日
スーパー専属のお局さんの恐怖に震えたこと、
お客様が無視をして通り過ぎれば笑顔のやり場に「迷子」・・・
どのワンシーンを切り取りましてもハートが強くなる出来事ばかりでした。

四季の区別がぼんやりしてきた昨今、
スーパーマーケットと言いましたらはっきりと季節を感じることのできる場所です。
特に野菜・フルーツ・お魚コーナーではそれが顕著に。
春の訪れを告げるのは『ホタルイカ』。
その昔、富山県のホタルイカミュージアムを訪れました際に知ったのが
『ホタルイカの身投げ』。
それはまるで波と浜辺に浮かび散りばめられた青い宝石のようで、
私が一生のうちに絶対見てみたい光景の一つです。

ホタルイカは春に生まれ寿命一年、体調5センチほどの回遊魚。
山陰沖から秋田沖まで北上したホタルイカはそこで成長し産卵のために再び南下しますが、
道中、主流から離れ「迷子」になったホタルイカはみんなで仲良く富山湾へと向かいます。
3月~5月には、ピークを迎える産卵のために
水深200~600mの深い海から命がけで浅瀬に浮上するのだとか。
産卵後は力尽き、新月のため月明かりに頼ることができない日も。
それが原因で方向感覚を失い「迷子」になったり、潮の流れに捕まったり・・・
ホタルイカの運命はいかに!
彼らは海岸へ打ち上げられ、二度と海へは戻れない。
波打ち際から広大な浜辺にかけて、
5センチという小さい体から精一杯、青白く幻想的な光を放ちながら。
この世のものとは思えないほどの美しい光景。
―生きるか死ぬか―
これを『ホタルイカの身投げ』と呼ぶのです。

ところで先日、この春卒塾した生徒さんが事務のアルバイトでムサシンに再登場してくれました。
彼女とは長い付き合いではありますが、アルバイト初日の表情は初々しく、
しかし大変緊張した面持ちで、それはまるで「迷子」の子猫のよう。
優しい先輩に教えてもらいながら、一生懸命私たちを助けてくれています。
ムサシンでは”円陣”も”ブートキャンプ”もありませんが、
初めてのアルバイトということで世間にもまれ、
ハートも強くなってくれたらと願います。

そういえば今月4月は20日が新月でした。
一体、何匹のホタルイカが「迷子」になったのでしょう。
そんなことを考えながら、今年もこの時期、
美味しく『ホタルイカ』をいただきます。
みなさんもスーパーマーケットで『ホタルイカ』の小さな瞳と目が合いましたら、ぜひ。
♪Bon Appetit♪

それではごきげんよう。

2016年9月以前のブログはこちら

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